当社が製造するワイヤコンベヤーベルトなどの製品は、ISO（国際標準化機構）と呼ばれる機関の国際規格に従って定めた社内ルールに基づき、厳格に品質の管理がなされています。私が所属する品質保証部は、ISO認証登録の取得に始まり、各工場の品質管理体制の運用がその基準を満たしているかといった確認作業や、検査成績書をはじめとするお客様から要求される各種書類の作成などに対応し、関西金網の製品の高い品質を維持するための活動を行っています。

最近私が特に注力したのがISO9001（品質マネジメントシステム）の認証登録審査に関する様々な対応です。審査については、どのような手順でものづくりが行われているか、その記録はきちんと保存されているか、といった詳細にまでおよびますので、私自身が工場に足を運んで工程を確認したり、他部署の方の協力により、決められたルールがISO規格を満たしているかチェックするなど、上司や先輩社員の指導のもと、数ヶ月にわたってこうした作業に没頭しました。結果、無事に審査に合格できた時はホッとしましたし、苦労が報われたようで嬉しかったです。私はこの仕事を通じて普段の生活の中で何気なく使っているものにも、作り手側の立場にならないと分からないこともいっぱいあり、また、ものづくりには様々な決まりごとがあるのだ、ということにも気付くことができました。物事を見る視点が少し変わって、そしてより深まった気がします。

ISOのような国際規格とは別に、国内・外の各種法令や規制に適合しているかといった、お客様個々の品質要求を満たしていることを示す証明書の作成も、品質保証部の大切な業務です。求められる証明書はお客様によって千差万別で、しかもお客様自身も何が必要かを具体的に把握されていないケースもあるため、詳細に確認して作業に当たります。また、クレームやトラブル対応の場合には、お客様や加工先に直接お伺いしてお話をお聞きし、過去の事例などを参照しながらお客様と一緒になって解決策を検討し、書類を作成することもあります。

私はまだキャリアが浅く、うっかりミスもあるので、まず自分で見直しを徹底すること、そしてお客様に提出する前には上司に確認をいただくようにしています。書類のミスひとつで会社の評価を大きく下げることになりかねませんし、かかった費用が無駄になってしまうこともありえます。絶対にそのようなことにならないよう細心の注意を心掛けるとともに、ミスなく仕事を進められるよう、日々努力しています。

品質保証部は直接利益を上げる仕事をしているわけではなく、時には営業部や製造部の仕事の流れを止める判断も必要になります。品質保証部は企業の信頼を支える非常に大切な部署だと思います。また、会社全体として部署を越えて必要な視点は、「お客様が何をお求めなのか、お客様に何をご提供できるか」だと思いますので、そこからはぶれずに、必要な議論を重ねながら相互理解を深め、協力していける体制を作っていければと考えています。

関西金網は経営基盤がしっかりしており、社内の雰囲気もとても穏やかで居心地が好い会社です。また、あらゆるものづくりの現場を支える基礎的な製品を作っているため社会貢献度も高く、ここなら長く働けるのではと思い、入社を決めました。就職活動中は周りの意見に流されがちですが、働くのは自分自身ですから、自分が良いと思った方向に進み、失敗を恐れずどんどん挑戦してほしいと思います。そうやって頑張っていれば、きっと良い出会いがあると思いますよ。